クリスマスについて

私たちホーリネス教会の伝統ではあまり重要視してこなかったのですが、キリスト教会には「教会暦」があります。イエスキリストの降誕、十字架、復活、ペンテコステ、教会の歩みを、一年の礼拝の歩みの中で覚えていくための暦です。暦に合わせて、講壇のクロスや牧師のガウンのストールの色を変えたり、礼拝の前奏や、聖書日課を定めたりしながら、イエスキリストの救いのできごとを、目や耳を始め全身全霊で受けとめていくのです。私たちの教会でも、講壇のクロスは、クリスマス後の降誕節とイースター後の復活節は白、ペンテコステ後の聖霊降臨節は赤、その間の時期は緑としています。またアドベントやレントの季節にはみことばカレンダーを作成して配布しています。

ところで、このクリスマスについては、クリスマス前の約四週間がアドベント(待降節)。そしてクリスマス後は、1/6のエピファニー(公現日)までが「降誕節」となります。クリスマスは、その日を待ち望むことも楽しみですが、それとともに実現したことをじっくりと味わうという喜びをもっともっと大切にしたいとも思うのです。実際、聖書を見てもマルコやルカのクリスマスの記録の仕方は、イエス様が生まれてもそれで終わりとなるストーリーではありません。

そういうことを思い、かつては私たちの教会ではクリスマスが終わったらすぐにすべてを片付けていましたが、今は1/6のエピファニー(公現日)が過ぎるまでそのままになっています。元旦の礼拝に来られた方が、「まだクリスマスのものを片付けていないのですね」と言われたことがありましたが、片付けていないのではなく、終わっていないのです。ぜひ皆さんお一人ひとりも工夫しながらクリスマスを味わっていただければと思います。