ミルクボーイ風に「イースター」を

内海「どうもーどうもー、ミルクボーイでーす」
駒場&内海「お願いしますー。ありがとうございますー。」
内海「あー、ありがとうございますー。今、聖書に挟むしおりをいただきましたけどもね」
駒場&内海「ありがとうございますー」
内海「こんなん、なんぼあっても良いですからね」
駒場「聖書にたくさん挟めますからね」
内海「ねー有り難いですよ ほんとにね」ㅤㅤ

駒場「いきなりですけどね うちのオカンがね 4月9日に、去年も参加した教会のイベントに行くらしいんやけど」
内海「あっ そーなんや」
駒場「その名前をちょっと忘れたらしくてね」
内海「イベントの名前忘れてもうて、どうなってんね、それ」
駒場「でまあ色々聞くんやけどな 全然分からへんねんな」
内海「分からへんの?いや、ほな俺がね、おかんの行くイベント、ちょっと一緒に考えてあげるから、どんな特徴ゆうてたかってのを教えてみてよ」ㅤㅤ

駒場「あのー、きれいに飾ったゆで卵とかもらえるって言うねんな」
内海「おー、イースターやないかい。その特徴はもう完全にイースターやがな」
駒場「イースターなぁ」
内海「すぐ分かったやん。こんなん」
駒場「でもこれちょっと分からへんのやな」
内海「何が分からへんのよー」
駒場「いや俺もイースターと思うてんけどな」
内海「いやそうやろ?」
駒場「オカンが言うには 去年は小さく切ったパンや小さなグラスに入ったぶどうジュースが出てきたって言うねんな」
内海「あー、ほなイースターと違うかぁ。ゆで卵には、トーストとコーヒーだもんなー」
駒場「そやねん」ㅤㅤ

内海「おかん、他になに言うてはった?もう少し詳しく教えてくれる?」
駒場「キリストさんが、死んでよみがえったと牧師さんが話してたらしいねん」
内海「キリストさんのよみがえりなら、イースターに決まりやん、そんなん」
駒場「でも分かれへんねん」
内海「分からへんことない。おかんが行くのはイースター」
駒場「オカンが言うには その牧師さん、キリストさんが空に昇って行って、また、地上に戻って来るって力説してはったって言うねん」
内海「ほなイースターちゃうなー。空に昇ってまた地上に戻って来るのは、ウルトラマンやからな」
駒場「そやねん」ㅤㅤ

内海「おかん、もうちょっとなんか、ゆうてなかった?」
駒場「去年はキリストさんのお墓は空だったというお話を聞いたって言うてんねん」
内海「それ、イースターやないかい。キリストさんのお墓が空だったのは、よみがえられた証拠なんだから」
駒場「俺もイースターと思うてんけどな」
内海「そうやろ」
駒場「でも、オカンが言うには、『敵は倒れた、ハレルヤ!』って教会の人たちが喜んでたって言うねん」
内海「ほなイースターちゃうやないかい。『敵を愛せよ』が聖書の教えだから、教会の人が、敵が倒れて喜ぶはずないからね」
駒場「せやねん」
内海「ホンマに分からへんがなこれ。どうなってんねんもう」ㅤㅤ

駒場「んでオトンが言うにはな」
内海「オトン?」
駒場「クリスマスちゃうか?って言うねん」
内海「いや絶対ちゃうやろ もうええわー」
駒場&内海「ありがとうございましたー」

(水谷潔先生の作品から)